2024年元日に発生した能登半島を震源とする大地震。地震の規模を示すマグニチュードは7.6で、阪神・淡路大震災(1995年)や熊本地震(2016年)のM7.3を上回る規模でした。今回の地震は、今後確実にやってくるといわれる南海トラフの巨大地震との関連を地質学が専門の富山大学・竹内章名誉教授に聞きました。竹内名誉教授は今回の地震が南海トラフ巨大地震の“準備”だといいます。さらに能登半島についていえば、東日本大震災の超巨大地震の後遺症も重なっているというのです。そのメカニズムは?そして今後、日本でどのような巨大地震が考えられるのでしょうか?
南海トラフを震源とする巨大地震は、おおむね100年から150年の間隔でくり返し発生しています。
前回の1946年の昭和南海地震からは約80年が経っていて、現在、西日本は、南海トラフ地震の活動期にあるといわれています。
富山大学・竹内章名誉教授:「今回の2024年に発生した能登半島地震、2007年の能登半島地震、1993年の能登半島沖地震もそうだと言えるんですけど、すべてが南海トラフの巨大地震がこれから起きる準備が西日本で進んでいる」

南海トラフとは、日本列島南側の駿河湾から日向灘沖までの続く水深4000メートル級の溝(トラフ)で、フィリピン海プレートがユーラシアプレートに沈みこむ形で形成されています。

富山大学・竹内名誉教授:「太平洋側ではフィリピン海プレートが沈み込み、その沈みこみの動きを西日本の岩盤ががんばっておさえている状態でそういう力がずっと日本海側まで伝わってきて、あちこちで活断層が地震を起こしている」