「やれることはやってきたつもり…」

横本さん長女:「海で見つかったということは(用水路に)落ちたことは間違いないと思うんですけど、それがどこでどう落ちたのかっていうのが全く私らにはわからないし。こういう形でしか帰ってこられなかったことに関してはすごく悲しいし、でもやっぱり帰ってきてくれて体がここに戻ってきてくれたということは見つかってくれてよかったなって。やっぱりお母さん帰りたかったんやなって思って」

横本さんが行方不明になったのは今回で4回目。認知症が進んでいたといいます。

横本さん長女:「認知症が進んできて私らが娘という認識がなくなった時に私らが何か言っても『そうですか』『すみません』『ご迷惑をおかけします』って感じで。本当に体力はあるし、もともと外行くのが好きだったんですぐ外に出ていくようになってきて、そうなるといつおらんようになるんやろうと。どうすればよかったのかというのがちょっと、今の時点では。私らはやれることをやってきてたつもりだったので…」

高岡市が勧める「おでかけ安心シール」シールのRコードを読み取るとその人の情報を得られます。行方不明になり発見された時、迅速に身元確認できる仕組みです。

横本さんの家族も市からこのシールをもらっていましたが、利用できなかったといいます。

横本さん長女:「あの世代(高齢)の人にスマホを見せてQRコードを読んでって言っても、何のことを言ってるんやって…。父にしてみればそんなん何着るかもわからん、何履くかも分からんし、カバンはほとんど持たないっていうのに『そんなものどこに貼るんやと、無理』っていうのが父の即答で…」