富山の春の風物詩「となみチューリップフェア」が22日開幕し、満開の花畑が訪れた人を魅了しています。目立つのがインバウンドの外国人。観光業界からはコロナ禍前の活気が戻りつつあるとの声が聞かれます。

300品種、300万本のチューリップが咲き誇るとなみチューリップフェア。ことしは開花の状況が初日から100パーセント。週末の2日間だけで8万人が訪れ、好調な出足となっています。

石川からの観光客:
「毎年来てる。これが楽しみで。いつもオープンの日に来るとまだつぼみなんですけど、ずいぶん満開状態ですね」

三重からの観光客:
「こんなにきれいなのは、本当に初めて」

富山県内の観光客:
「なかなか遠出もしてなかったので、マスク外してこんな綺麗な景色見られてうれしい。みんなで」

新型コロナの感染拡大で3年前は中止。再開後もインバウンドの客はゼロでしたが、ことしは外国人観光客の姿もみられます。

インドネシアからの観光客:
「ビューティフル。また来ます」

ドイツからの観光客:
「3年前、コロナで飛行機がキャンセルになった。富山へ行こうと思っていたんです。今それが再び実現しました。こんなにたくさんの花があるなんて想像していなかった」

記者:
「新型コロナの影響でここ数年影響を受けていた観光業。ここにきて回復の傾向が見えてきたようです」

一方、24日の富山駅前。スーツケースや旅行用バッグを持ち歩く外国人。旅行がしやすい環境になったと話します。

カナダ人:
「(記者:新型コロナの感染拡大で海外へいけなかったがいまは行けるどう感じますか?)素晴らしいと感じています。日本を選んだのは僕のお気に入りの国の一つだからね」

フィリピン人:
「(記者:これまで富山に来たことがありますか?)富山に来たのは13回目。今回はコロナ拡大後日本に旅行来たのは初めて。なぜならコロナの拡大がおさまったから日本に戻ってこられた。この国が大好きだよ。日本の人々はとても思いやりがあるからね」

JR西日本によりますと、ゴールデンウイーク期間中、北陸新幹線の上越妙高から金沢駅間の予約は13万6000席で、2018年と比べると97パーセントまでに復調。コロナ禍前の状況にほぼ戻った形です。

旅行機運の高まりは宿泊業界にも恩恵をもたらしているのか。去年3月に開業したJALシティ富山は…。

ホテルJALシティ富山 山崎規嗣 総支配人:
「我々開業したときはコロナの最中で外国の方がゼロの状態でしたので比較ができないのですが、足元の状況でいうと(宿泊者は)日に20パーセントから30パーセントの外国人比率になっている。かなり多いのかなという印象でここ1、2か月は推移している状況です」

このホテルの宿泊者は台湾やシンガポール、タイなどアジア圏の利用が多いといいます。立山・黒部アルペンルート開業のほか円安の追い風もあり、ゴールデンウイーク中は、すでに9割近く予約が入っている日もあります。

ホテルJALシティ富山 山崎規嗣 総支配人:
「(新型コロナが感染症法上)5類に変わることが非常に大きくて、国の指針もおそらく大きく規制が排除されることになりますから、国内外問わずにたくさんの方がこれからまた旅行に出られるんじゃないかなと思っています。非常に大きな期待をしなければ我々も開業した意味がないので、大きな期待を寄せています」