SNSで富山生まれの、あるスポーツが話題です。世代・性別を問わず誰でも楽しめる人気の秘密は「投げて・くっつけて」

中川環アナウンサー:
「音が聞こえますね。ボールを投げ合っています。かなり白熱した試合が繰り広げられていますね。これは何でしょうか」

地面に置かれたボールを拾って相手のビブスめがけて投げる。相手はボールが当たらないように逃げる。「雪合戦」のようにも見えます。

こちらは考案者の木村さんです。

クリングお兄さん:
「(このスポーツはいったい?何ですか?)このスポーツはクリングというスポーツになります」

英語で「くっつく」という意味の「クリング」から名付けられたこのスポーツ。必要なものは、ビブスとボールの2つだけです。

ルールは簡単。制限時間の1分間で面ファスナーで作られたボールを相手チームのビブスにくっつけ、その数が少ない方が勝利というもの。

1つ2グラムほどの軽くて柔らかい素材のボールでけがの心配がない上に単純明快なルールのため、大人から子どもまで一緒に楽しめるのが特徴です。

実際に体験してみると。

ボールがなかなか当たりません。

「激しい!やだー。狙われる!」

「オレンジの勝ち~!」「悔しいー!」「残念。でも楽しかったです。童心にかえって、学校の行事でやっているかのようなそんな気分で。こんなに1分間で走ることはなかなかないので、かなり息が上がりました」

そもそも「クリング」は、木村さんが自身の運動不足解消のために作ったスポーツです。

クリングマン:
「ランニングをしようかとか、ゴルフしようか、草野球しようか。経験がなかったりとかして。だったらもうオリジナルのを作っても良いのではないかと思って、こうやって誰でも、いつでもいきなり飛び込みでもできるスポーツを作ろうというのがきっかけです」

木村さんは、5年前にクリングを考案。ルールはすぐに決まりましたが、「ボール」作りに苦戦したといいます。

「最初はスポンジにマジックテープ素材を貼り付けてみたりとかしましたが、剥がすときに壊れたりとか。重量が重ければ重いほど、ぶつけられた時に痛いと思ってしまうので、重量もシビアに見ながら、なおかつ強度を保ちながら。試行錯誤してきた感じです」

元々、木村さん自身の運動不足解消のために作ったスポーツですが木村さんの母校などで試したことがきっかけでSNSで拡散。スポーツの名門、日本体育大学のゼミのイベントでも使用されるほどに。

木村さんは、今後、クリングが学校教育の現場で採用されるスポーツになることを期待していると話します。

「体育の時間とかに、隅で座っている子どもをいかに減らすこともすごく大切にしていて、そういう子も全員一緒に楽しめるのが、このスポーツの魅力だなと思って」「その名の通り、くっつく、クリングを通して色んな人との出会いや健康に結び付けられるようなスポーツとして、今後も広めていきたいと思います」

安全で簡単にたのしめる、富山発のニュースポーツ「クリング」。汗でびっしょりになりました。これからの広まりに期待です。