マイワシを丸のみする特大サバも激安…

ブリで知られる氷見ですが、マイワシも「氷見イワシ」と呼ばれる地元の名物です。

糠漬けにした「こんかいわし」

すり身を丸めた「ととぼち揚げ」などが地元に愛されています。

そのマイワシが富山でニュースになったのは1週間ほど前。氷見沖で“尋常ではない量”のマイワシが獲れて、ついに定置網が壊れてしまったのです。

氷見市の漁師 曽場慎太郎さん:「網に入っていた量が尋常じゃない。どんなくらいっていわれても計測不能な量なんですけど…」

隣の高岡市の浜辺では、マイワシが大量に打ち上げられる事態も…。

マイワシをめぐっては1970年代にも豊漁だったことがあり、それ以来、40年ぶりの豊漁の時代を迎えているとも言われています。

今月9日、富山県水産研究所では。

富山県水産研究所 瀬戸陽一さん:「新湊漁港に行ってきて、これ全部マイワシなんです」

富山県射水市の新湊漁港では、ザルに入ったマイワシがずらりと並んでいました。

富山県水産研究所 瀬戸陽一さん:
「これが数百ザルくらい並んでいるような。マイワシは本当に豊漁の時代が続いています」

マイワシの豊漁に喜びの声が広がっています。

女性客:「うれしいよ。体にいいんだから」

客:「10匹100円、ちょっと申し訳ないんだけど…でも100円でいいっていうからいつもあり
がたく…」

浜井フードセンター 浜井大祐さん:
「豊漁が度が過ぎているので…ちょっとびっくりしていますね。これだけの値段では、なかなか普段は出せないのでお客さんにも喜んでもらえていますし、こちらとしてもうれしいです」

さらにそのマイワシを餌にする、あの大型の魚も半額以下だといいます。1匹1000円を超えることもある特大のサバが、今は1匹400円で売っています。

サバの口にはマイワシが…

マイワシを丸のみにしようとした状態で水揚げされたようです。

男性客:
「(イワシを)丸のみだよ。これで400円だって。これが400円、最高に安い魚屋さんですよ」

イワシ豊漁で特に値段があがっている魚は一方、マイワシの豊漁はうれしいことばかりではないそうです。

この時期にはタラやスルメイカなどいろいろな種類が水揚げされるといいますが、マイワシやサバ以外の魚があまりとれず、軒並み値段が上がっているといいます。

なかでも高いのがアジです。1匹800円とかなり値段があがっています。

浜井フードセンター 浜井大祐さん:「白身とかが全然おらん」

女性客:「本当におらん。ブリがおらん」

浜井さん:「ブリも少なくなったね。1日何本とか…」

浜井フードセンター 浜井大祐さん:
「豊漁はうれしいんですけど、ここまでの量は正直続いてほしくないです」
「ほかの魚が網に入るスペースがなくなるんで…お客様が一番、食べたい魚が食べられないというのが困ると思います」

マイワシの豊漁をめぐる悲喜こもごも…。富山県水産研究所によりますと、マイワシの豊漁は来月ピークを迎えるということです。