16歳の誕生日直前の別れ。絶望を救ってくれた「チームメイト」

しかし、奇跡の春からまもなく、再び病状が悪化。涼子さんは、隼誠選手の16歳の誕生日(6月3日)を目前に、帰らぬ人となりました。

前田隼誠選手 「僕の誕生日が近かったので、亡くなる1日か2日前に(ベッドの上でメッセージを)書いてくれました。母は絵を描くのが好きで、ウサギとかをよく描いてくれたんです。僕らが病院を出るときに、看護師さんから『これ、お母さんが描いてくれてたよ』と手渡してもらいました。本当にありがたいなと思います」

一番の応援団だった母を失い、入学直後には野球部を辞めることすら考えたという隼誠選手。

そんな絶望の底から救い出してくれたのは、共に汗を流す仲間たちでした。

前田隼誠選手 「いろいろ、松嶋(竜汰)とかキャプテンの西川(瑛太)とかが声をかけてくれたり、林(誇太朗)も学校で会ったときに声をかけてくれたりして。その存在は本当に大きかったですね」

林誇太朗選手(3年) 「もともと4月とか一緒に野球をしていて、前田選手がいなくなってすごく寂しさを感じたので。僕も前田くんとどうしても一緒に野球がしたかったので、誘っちゃいました」