富山が誇る「すし」と「工芸」が共演。漆芸や彫金など伝統工芸の技が詰まった器でこだわりのすしを提供します。

嘉藤奈緒子アナウンサー
「回転ずしのレーンに乗って登場したのは、富山湾のきときとな海の幸でにぎったすし。ですが…注目していただきたいのはこちらの寿司皿。おお、ずっしり重たい!実は、伝統工芸の技が詰まった手作りの器なんです」

彫金の技術で龍と波模様が繊細に彫られたきらびやかな器に、漆と金、青貝などを使った蒔絵の技法で放射状の模様をあしらった器。

県内24人の職人や工芸作家がそれぞれの感性を落とし込み伝統の技法で手がけた「工芸寿司皿」です。ひとつとして同じものはありません。

この「工芸寿司皿」は、食を通して工芸の魅力を発信しようとものづくりと人をつなぐツギノテ実行委員会が「寿司といえば、富山」を掲げる県と共同で制作。

実際にすしの提供に使用してもらおうと氷見回転寿司「粋鮨(いきずし)」高岡店に贈答されました。

粋鮨 田中昌利さん
「これまでのおすしを、ただお召し上がりするわけではなく、工芸品の魅力を感じていただいて、付加価値として、さらにおすしがおいしくなるということを感じていただきたい」

粋鮨では11日から「工芸寿司皿」のパネル展示が常設されるほか、「工芸寿司皿」で味わえる三種盛りが提供されます。

嘉藤奈緒子アナウンサー
「(食べる)味わいは変わりませんが、この工芸皿に乗っていることでネタがより輝いて見えますし、ひと口がさらに特別に感じられます」

この日は職人たちも訪れ自らが手がけた皿ですしを味わいました。

漆芸吉川 吉川和行さん
「おすしを引き立たせるっていうのが実際に見られたので、思い描いていた通りのおすしの見え方がしていたので非常にうれしかった。食べるのと一緒に触れていただけるというのを楽しみにしています」

富山が誇るすし文化と伝統工芸の共演。職人の技法を見て触れて、いつもとは少し違う「すし」を味わってみてはいかがでしょうか。