再三越水する黒石川 自治体の対応は…

実は黒石川の越水は、これが初めてではありません。

福岡町本領地域ではこれまでも大雨のたびに、何度も黒石川が越水。

県内で初めて線状降水帯が発生した2023年7月にも、山本さんの自宅や田んぼは浸水被害を受けました。

黒石川はなぜ越水するのか。

管轄する県によりますと、今回の越水は「川ののり面の断面の高さが足りなかった」ことが原因だといいます。

県は2004年、高岡市と小矢部市を流れる黒石川のおよそ5キロの区間で水の流れる量を安定させるため、川幅を広げ、のり面の断面をあげるための整備計画を策定。

すでに小矢部市側の工事は終わりましたが、下流の高岡市側は設計や用地の買収が進まず工事は着手されないままです。

黒石川の越水で工業団地の多くの企業も被害を受けています。

ヨツヤ鉄工所・四谷康治さん
「機械があるので水が入るとどうしても。改修するっていう話は聞いてるけど進んでないもんで。正直、早くしてほしいというのと早く対応できないのなら移転とかも考えんなんがかなというくらい」

コメ農家 山本恵理子さん
「たくさん雨降ったらとにかくあそこの川があふれるのが一番不安。結局全部こっちに水が来るもんで。(工事を)早く進めてほしいのはやまやまですけどなかなか…」

川がまた越水するのでは。大雨が降るたびに住民たちの不安は募るばかりです。