立山の残雪で高山トレーニング

佐伯さんの練習風景は壮観だ。毎年春には、標高2,400メートルを超える立山・みどりが池でトレーニング。この日は「池の上でーす」と声を弾ませ、「でもガタガタやね」「(雪上が)波打っとる」と雪質を確かめながら30分近く滑走した。その姿からは、雪を愛する心が伝わってくる。

また、トレーニング中も佐伯さんは自然との一体感を大切にしている。「雷鳥いましたか?」と周囲の人に尋ね、「本当はね、この辺にいてもいいし、この辺におってもいいんだけど。きょうは気配がみえません」と語る様子からは、長年山と親しんできた経験が感じられる。
