富山県の梅雨は例年に比べてかなりの少雨となっています。今後は梅雨明けとともに猛暑が予想され、熱中症対策が重要となりそうです。
記録的な少雨傾向【梅雨の中間状況】
今年の富山県における梅雨期の降水量は極めて少ない状況が続いています。日本気象協会の調査によると、6月1日から7月10日までの富山における合計降水量は144.5mmで、平均値273.4mmを大きく下回っています。この数値は観測史上75年中74位と、記録的な少雨となっています。

また、同期間の最大1時間降水量は6月26日に観測された16.5mmで、平均値21.2mmを下回る結果となりました。

降水日数も21日と平均の26.4日を下回り、多い方から70位タイという結果です。総じて今年の梅雨はかなりの少雨傾向だと言えます。

週間天気の見通し【安定から不安定へ】
11日(金)は北から高気圧に覆われ、北寄りの風が吹くため猛暑日のような極端な暑さにはならないものの、強い日差しと高い湿度により熱中症のリスクは高い状態です。山間部を中心に急な雷雨にも注意が必要です。
12日(土)も11日と同様に北寄りの風が吹き、気温は極端には上がらない見込みですが、引き続き熱中症には注意が必要です。大気の状態は前日よりも安定するため、洗濯やレジャーには向いた日となりそうです。

13日(日)は日本海の高気圧がやや不明瞭になるものの、概ね前日と同じ傾向が続くでしょう。
14日(月)以降は、各気象モデルにより差異はあるものの、日本付近を低気圧が発達しながら進む予想となっています。14日の夜から15日(火)にかけて県内で強い降水の可能性もあり、今後の情報に注意が必要です。

週の後半は太平洋高気圧の縁を回って湿った空気が入り、曇りがちの日が続き、にわか雨のおそれもあります。
梅雨明け後の猛暑に備えて【熱中症対策】
最新の長期予報によると、来週は低気圧や湿った空気の影響で曇りや雨の日が多くなりますが、再来週になると北陸付近も日本の東から太平洋高気圧に覆われるようになり、このころに梅雨明けが発表される可能性があります。
北陸地方には早期天候情報が発表されており、16日頃からかなりの高温が予想されています。既に夏バテを感じている方も多いと思われますが、1年で最も暑い時期はこれからやってくるため、今まで以上に暑さ対策をする必要があります。
気象庁の予測によると、富山の最高気温は12日から18日にかけて31度から34度、最低気温は23度から25度と予想されています。いずれも平年を2度から4度上回る見込みで、相当時期は7月下旬から真夏に相当する暑さとなります。
水不足への警戒も【農業への影響】
大雨に対する油断は禁物ですが、今年の梅雨の少雨傾向を受けて、水不足による農作物や家畜への被害にも注意する必要があります。特に水田や野菜の栽培において、水の確保が課題となる可能性があります。
また、熱中症対策としては、こまめな水分補給、適切な室温管理、日中の外出を控えるなどの対策が重要です。特に高齢者や子どもは熱中症のリスクが高いため、周囲の方々の見守りも大切です。
富山県の皆様は、引き続き天気予報に注意しながら、熱中症対策と水不足への備えをしっかりと行っていただきたいと思います。