9月27日に行われる安倍晋三元総理の国葬について、富山県の新田知事は公務として出席する意向を明らかにしました。富山県民はどう思っているのか100人に聞きました。

14日の富山県議会一般質問。

新田知事:
「安倍元総理の国葬儀につきましては、7月22日の政府の決定に基づき実施されるものであり、今月9日に全国知事会を通じて案内を受けております。県知事として出席したいと考えています」

このように安倍元総理の国葬に出席する考えを示した新田知事。

国葬の必要性について岸田総理は、安倍元総理の過去最長となる在任期間や弔問外交を通じた各国との関係強化といった理由を挙げています。

一方、▼国会での議論を経ずに政府が実施を決めたことや▼税金で賄われる費用がおよそ16億6000万円にのぼる見通しであることなどから、実施に批判的な声もあがっています。

沖縄県 玉城知事:
「国葬には参列しませんということでお答えしています」「すでに弔辞というメッセージと県庁でも弔意を示すために半旗を掲げさせていただきました」

全国では沖縄県の玉城知事と同じく、静岡県の川勝知事が「すでに弔意を表している」として参列しない意向で、長野県の阿部知事は御嶽山噴火災害の追悼式に出席するため国葬は欠席します。

橋本星奈アナウンサー:
「安倍元総理の国葬に新田知事は、知事として参加する考えを示しました。この判断を県民はどう思うのか、聞いてみます」

富山駅前で県民100人に意見を聞き、賛成か反対かシールを貼ってもらいました。

【賛成派】
男性:
「当然じゃないかな。国葬なんだからね。(Q:国葬自体も)賛成ですよ。安倍元総理がどうこうじゃなくて、安倍元総理の国葬を内閣総理大臣がされるとおっしゃられたんだったら、国民は賛同、反対の人はしなければいいだけの話ですから」

男性:
「反対する理由が僕の中でないかなと思って。別に出ておけばいいんじゃないかなって…」

【反対派】
男性:
「そもそも国葬すること自体が反対なんで。(Q:どういった理由で?)税金使いすぎですよね。丁寧な説明するって言ってますけど、説明して、国民が納得した上でやるんだったらいいですけど、説明するって言ってもやること決まってますもんね、順番逆ですよね。(Q:国葬自体が反対で?それに知事が出られるっていうのは?)間違ってる、と思います」

男性:
「個人として出るのはありかもしれませんけど、行政の代表じゃないですか。そこにはいろんな考えを持った人がいると思うんですけども、そこの代表として行くのはちょっと違うかな、それぞれ意見あると思いますけど」

【賛成だが…】
そのほかこんな意見もー
男性:
「賛成ですね。元総理ですから、富山県を代表して知事が葬儀に行かれることはいいんじゃないかと思いますけど。(Q:国葬自体は?)国葬自体は反対ですね。国の費用を使って税金使っているんですからね」

男性:
「他のほうにお金回せばいいなと思えども、日本人の心情としてお参りしてあげるのが当たり前じゃなかろうかね。富山県の知事が出てないってなると、またいろいろあると思いますから」

県内の野党はどのような姿勢なのか聞きました。

共産党富山県委員会 上田俊彦委員長:
「私たちは知事の国葬参加には反対してますし、今からでも国葬は中止すべきだと考えています。他の県はどうであれ富山県政、県民に責任を持つ立場から、憲法と民主主義を守る県民の思いを尊重して自ら決断する、そういう姿勢が必要かと思いますね」

立憲民主党富山県連 菅沢裕明代表:
「開催決定の経過はですね、国会の審議もなし、それから開催費用についても明確なものが示されない中で、知事から国葬参加の意思表明があったんですけど、残念な気持ちでみております。参加するかどうかはもう少し県民世論の動向にちゃんと思いをいたしていただいて、慎重さがあってもよかったんじゃないかと見ていますね」