毛田千代丸:
身近なSDGsを大人はもちろん、子どもにもわかりやすくお伝えします。教えてくれる先生はこちら。富山市八尾町の深井宣光(ふかい・のぶみつ)さんです。深井さんはSDGs入門書「小学生からのSDGs」の著者で、YouTubeチャンネルでは、アニメを使って、誰にでも分かりやすくSDGsを伝える活動をされています。深井さんよろしくお願いします。

深井宣光さん:
よろしくお願いします。

毛田:
今回のテーマはこちらです。「夏休みの自由研究のテーマにSDGs」とあります。夏休みも残すところあとわずかになりまして、まだ宿題が終わっていないという子どもも多いんじゃないでしょうか。

深井さん:
最近では夏休みの自由研究のテーマにSDGsを選ぶ子どもが増えています。昨年小学生6年生だったうちの娘も、宿題でSDGsのテーマに取り組んだんですね。こちらです。「身近にあるマークのひとつひとつが、SDGsとどんな関係があるのか」を調べたんです。

毛田:
マークとSDGs。それはとても面白いですね。

深井さん:
例えばこちらをご覧ください。毛田さん、このマークは何で、SDGsのどんな目標とつながっていると思いますか。

毛田:
よく見かける車いすマークですが、車いすマークは、障がい者の方が暮らしやすいようにみんなで助け合いましょうという意味合いのものなので、目標17の「パートナーシップで目標を達成しよう」に関連しているのでしょうか。

深井さん:
素晴らしい着眼点ですね。この車いすのマークは「国際シンボルマーク」といって、障がいをもつ人が利用できる建物や施設であることを示す世界共通のマークで、1969年に国際的に採択されたものです。どんなところで見かけますか。

毛田:
公共施設などのトイレ、駅、電車などでよく見かけますね。

深井さん:
身近なところで見かけますね。それもふまえて先ほど紹介した「障がいをもつ人々が住みやすいまちづくりを推進する」この言葉から何か見えてきませんか。

毛田:
それは目標11「住み続けられるまちづくりを」です。

深井さん:
はい。そのとおりです。そして、そのほかにもSDGsの目標とのつながりがあります。目標10の「人や国の不平等をなくそう」や、目標4の「質の高い教育をみんなに」です。こういったたくさんの目標とのつながりがあるんですね。

毛田:
車いすマークひとつでこんなにたくさんあるんですね。

深井さん:
私の娘が夏休みの宿題で見つけた目標は、このほかにもあったんです。その目標はこちら。目標1「貧困をなくそう」でした。こちらは娘がまとめたノートなんですけど「車いすに乗っていることで外出する時に不安をかかえている人が世界にはとてもたくさんいます。なぜなら車いすでも使いやすい建物や道路がとても少ないからです。でも車いすマークがあると、安心して外出できるようになるので「心の貧困」の解決につながります。

毛田:
なるほど「心の貧困」だったんですね。

深井さん:
そんなつながりを見つけて目標1なんですね。

毛田:
車いすマークひとつでもいろんなSDGsの目標につながっていて、解決することになるのですね。

深井さん:
みなさん、いかがでしょうか、このように私たちの身近にある何気ないマークが、実はたくさんの社会問題の解決、SDGsにつながっているんですね。みなさんもお菓子の袋やペットボトルのマーク、そして道路にある標識などが、一体どんなSDGsとつながっているのか調べて見つけてみましょう。

毛田:
子どももわかるSDGsでは、これからもSDGsを身近に感じることができるようにわかりやすく教えていただきます。深井さんありがとうございました。

深井さん:
ありがとうございました。