料理人として踏み出そうとした矢先に原発事故が…

「田舎レストラン La Kasse(ラカッセ)」。店名には、店主の思いが込められています。

佐藤さん「語尾に『寄ってかっせ』とか『食ってかっせ』とか『食わっせ』とか結構気軽に誰でも来てというような感じで使っていた言葉があり、語尾の『かっせ』をもらい『ラカッセ』の名前にしました。」

お客さん「佐藤さんの料理はすごく安心して食べられます。とても満足しています。」
お客さん「地元にこういうレストランができそうだと聞いた時には希望の光がみえた」

「人の温かいふるさとに、いつか自分の店を」。夢を抱き、高校卒業後、郡山市の専門学校で調理を学びました。しかし、料理人として踏み出そうとした矢先に起きたのが、震災そして原発事故。ふるさと飯舘村は、一時、全村避難になりました。

佐藤さん「飯舘村で店を出したい、料理をやりたいというのが根本にあるので、それが難しいとなったのは、落ち込んだ時もありますが、村を復活させたいなという気持ちはあった。」

夢をあきらめることをできませんでした。自身も避難をしながら、結婚式場や道の駅で料理の腕を磨きました。そして、村の人からの協力を受け、おととし、念願のレストランをオープンさせました。