免許返納増加傾向もバス・タクシーは運転手減少

運転免許の返納者の推移をみると、2019年をピークに最近は減少傾向にありますが、2014年と去年を比較すると3倍以上となっていて、全体としては増加傾向にあります。

一方で、交通の担い手は、深刻な状況にあります。県内では路線バスなどを運転する大型二種免許を持つ人が18年でおよそ2割減りました。バスの運転手は2027年に340人が不足する見込みです。

いわき市では路線バスの会社が11月、運転手不足などから、来年4月のダイヤ改正で15路線を廃止すると発表しました。また、タクシー運転手も、およそ14%減ったという試算もあります。

こうした中で、福島市では75歳以上を対象に、バスや鉄道の運賃が無料となるシルバーパスポートを交付して、交通弱者を支援しています。ただ、バスや鉄道が対象のためバス停や駅が遠い場合は、使いづらいことや、利用者によって、回数や金額に開きがあるなどの課題もあります。

これからますます深刻になる交通の課題。いずれは誰もが直面する可能性がある課題ですから、地域を巻き込んだ、持続可能な仕組みが求められています。