田村監督「攻め続ける選択をした」

【試合後会見概要】
いわきFC・田村雄三監督

「まずたくさんの方に来ていただきましたが、7点入れられてしまって情けない、残念と思った人もいるかもしれないし、いわきFC弱いなと思った人もいるかもしれません。僕としてはハーフタイムに3点とりにいくと舵をきったので、来ているお客さんのために選手たちはファイティングポーズをとってくれましたし、戦ってくれたと思っています。選手たちを誇らしく思います。もしかしたら戦術を変えて守ってセットプレーで1点をとりにいく戦法の方が形にはなったかもしれません。ですが、僕の中ではその戦法をとる選択肢はありませんでした。その先には何も残らないと思ったので、結果1ー7になったのは攻め続ける選択をした僕の責任です。その選んだ選択が正しかったのかどうかは今も試合終わってからも自問自答しています。守って試合をしろというのであれば監督は僕じゃなくていいと思っています。」

Q.戦いを終えたばかりで複雑な心境ではあるかと思いますが、改めて今後はいわきFCとしてどういったサッカーをしていきたい?
「チームとして魂の息吹くフットボールを掲げています。でも、それは相手があることですし、勝たなくちゃいけないのは十分分かっています。そのうえで僕が監督をやっている意味というのは、魂の息吹くフットボールを体現して勝てということだと思います。残り3戦も相手の分析もするし、相手をリスペクトしたうえでいわきらしいサッカーをしたいと思っています」

清水エスパルス・秋葉忠宏監督
「この福島の地まで、2000人以上の我々に昇格してほしいと思うサポーターファミリーが本当に力強いエネルギーとパワーを与えてくれたことが大きかったです。点数差ほどの簡単なゲームではなかったですし、本当にいわきさんがフットボールの真髄を存分にぶつけてきてくれたからこそ、我々もそこに対して正面から走力で上回るとか球際の厳しさだとか、1対1のバトルといったものを発揮しながら、そのなかで判断力やクオリティーとかアイデアみたいなもの、さらに相手よりも長い距離を出ていくとか、スピード、そういったところで上回ってくれた。攻守においてどちらかしかやらないのは半人前といつも選手には言っています。両方やるからこそ一人前、超一流です。僕が選手にやらせるとかではなく、選手たちの意識の高さ、どこに自分がたどり着きたいのか、そうした目標に向けて選手から自然と湧き出るものがきょうのようなプレーに繋がったと思っています。見ごたえのある、お互い成長するであろうという素晴らしいゲームだったと思います。こういうゲームをあと3試合、しっかりできるように特に我々はこのあとホームに帰って2試合できますから、フットボールの真髄を存分に発揮しながら止める、蹴るなどのクオリティー、そのなかでの判断ができるように引き続きやっていきたいと思います。」

いわきFC・谷村海那選手
「ただただ完敗です。1本のミスでゴールに繋げられる質の高さが自分たちとは違うなと感じました。一つ一つプレーの質にこだわって練習からやっていくしかないと感じています。この悔しさを忘れず切り替えて残り3試合、全部勝って残留できるように頑張ります」

いわきFC・家泉怜依選手
「満員のホームでふがいない試合をしたことはサポーターの皆さんに申し訳なく思います。前回の失点数とは違いますが、結果を見たら前回と一緒のような内容だったと感じています。自分たちもやれることをやって点をとりにいったのですが、自分が守備の人間として守れずに攻撃されたらやられちゃうという状況を作ってしまった。上のステージを目指すならきょうは乗り切らなきゃいけなかったと思っています」

Q.きょうプレーしていてどんなことを感じた?
「自分たちの攻撃のクオリティと相手の攻撃のクオリティを比べると相手の攻撃はシュートまでいってコーナーをとれたり、シュートでやりきれている場面があるのですが、自分たちはひっかけてそこから相手にカウンターを受けて、自分たちが疲れる状況を作ってしまっている」

Q.チアゴ・サンタナ選手や乾選手などクオリティの高い選手とのマッチアップはどうだったか?
「前回やったときは敵わないという感じはあったのですが、1対1の場面だけで言うと、競り合いも負けていなかったと感じています。ただ、個人で勝ててもチームで守れなかったら失点しちゃうので改善すべきところは改善していきたいです」

Q.残り3試合に向けて
「まだ3試合あるので、残留も何も決まっていないので、次の試合に向けて良い準備をして、この敗戦を糧にできるように良い雰囲気を作って良い状況で次の試合に臨みたいと思っています」