床上浸水が1000棟確認された福島県いわき市の内郷地区では、住民が片づけ追われています。氾濫した川の近くの側溝では、60代男性が死亡しているのが見つかりました。
阿部正輝記者「いわき市内郷宮町のこちらの住宅では、4年前の台風(19号)を超える被害が出てしまったということです」

県内では、これまでに1058棟の床上浸水が確認されていますが、そのうちの1000棟がいわき市の内郷地区です。内郷宮町の住宅では、およそ90センチ床上浸水し、住民は朝から後片付けに追われていました。

床上浸水した住民「本当に突然なのでびっくりしましたね。2階に行ったんですけどあっという間に、行く途中に床上浸水しまして…。大変苦労しました」
8日夜、浜通りには福島県内で初めて、線状降水帯発生情報が出されました。いわき市山田の24時間降水量は194ミリと9月の観測史上最大を記録。

いわき市内郷白水町にある国宝・白水阿弥陀堂では境内が水没し、近くの県道では、土砂崩れが発生し、重機で土砂を撤去していました。

いわき市消防本部によりますと、内郷内町では9日午前6時すぎに、60代の男性が側溝に倒れているのが見つかり、死亡が確認されました。市では、今回の浸水被害と男性の死亡との関連を調べています。

大雨の影響で、常磐線と磐越東線では一部区間で、終日運転を見合わせています。
県内の避難指示は全て解除されましたが、気象台では、これまでに降った雨で地盤が緩んでいるところがあるとして、土砂災害に警戒するよう呼びかけています。