5月14日~20日は、TBS系SDGsプロジェクト「地球を笑顔にするWEEK」です。
今回紹介するのは、7番の「エネルギーをみんなにそしてクリーンに」や、11番の「住み続けられるまちづくりを」などに関わる取り組みです。
福島市の「土湯温泉」は震災後、にぎわいを温泉街に取り戻そうとユニークな取り組みが進められています。目指すのは「持続可能な温泉観光地」です。
浦部智弘アナウンサー「釣れました!高級食材、オニテナガエビ。今私が釣っているこのエビの釣り堀、実は温泉街にあるんです。」

1400年以上の歴史を持つ、福島市郊外の山あいにある土湯温泉。3年前にオープンしたこちらのカフェには、国内では珍しい「オ二テナガエビ」の釣り堀があります。

これは、震災・原発事故以降、土湯温泉が進めてきた取り組みの一つです。

元気アップつちゆ・加藤貴之社長「原発事故があって、福島県は真っ先に脱原発をうたって、何をもってしてそのエネルギーを補填していくんだということからすれば、当然、自然再生エネルギー」

2011年の東日本大震災・原発事故。土湯温泉は、風評被害などで観光客が激減し、5軒の旅館やホテルが廃業を余儀なくされました。地元の人たちが温泉街ににぎわいを取り戻そうと、導入を進めたのは、「再生可能エネルギー」です。
川の流れを生かした「小水力発電」や、温泉の熱を生かした「バイナリー発電」を導入。その取り組みは国内外から注目を集めました。

6年前に始めたオニテナガエビの養殖も、バイナリー発電を生かしたもの。東南アジア原産のオニテナガエビの養殖は、水温を管理するための光熱費などが負担となります。
しかし、土湯温泉では、バイナリ―発電で使った温泉水や冷却水を活用することで、低コストかつ、化石燃料も使わずに、最も適した水温に保つことができるんです。

地元で養殖したエビは、温泉街にあるカフェの釣り堀へ。その場で釣って、食べて楽しめる、新たな観光資源となっています。
元気アップつちゆ・加藤貴之社長「今サステナブル温泉観光地というテーマを掲げている。「町おこし」ではなく「町残し」をこれからはやっていかなくてはならない」