白河市にあるタイヤの製造工場では、今年から水素エネルギーを使ってタイヤを製造しています。利用している水素は県産で、年間1000トンの二酸化炭素(CO2)を削減しています。

白河市に工場があるタイヤやスポーツ用品などを製造している住友ゴム工業では、おととしからタイヤ製造の一部の工程で、使用する燃料を天然ガスから水素に切りかえて実証実験を進め、今年に入ってタイヤの製造を始めました。

浦部智弘アナウンサー「住友ゴムでは、県産の水素を利用して、こちらのボイラーで熱い水蒸気を作り出し、その蒸気の熱を使ってこちらのタイヤができるんです」

水素を使っているのは、タイヤに熱と圧力を加え化学反応を起こす工程で、そのために必要な200℃の蒸気を水素から作り出しています。

住友ゴム工業によりますと、この取り組みで天然ガスを使用していた時より年間1000トンのCO2削減を見込めるということです。また、燃料の水素は浪江町や郡山市、そしていわき市で作られ、工場まで運ばれます。

住友ゴム工業サステナビリティ経営推進本部長・山下文一さん「白河でメイドイン福島のタイヤを作ったあとに、この技術を世界に広めていくのが課題です」

住友ゴム工業では来年2月まで実証実験を進め、さらに国内を中心に展開を考えていきたいとしています。