震災後、福島の復興を音楽で世界に発信し続けてきた管弦楽団が、福島市にあります。「この音楽を世界に届けたい」。震災から12年、初めての挑戦に迫りました。

コンサートホールに響き渡る、美しいメロディー。演奏しているのは、福島市で活動する「福島青年管弦楽団」です。

この日は、東日本大震災からの復興を祈った演奏の真っ最中。震災から12年、初めてのレコーディングを行いました。

パノス・カランさん「このオーケストラの音楽を、世界中に、日本中に届けたい。」

楽団を創設したのは、ギリシャ人ピアニストのパノス・カランさん(40)です。これまでおよそ40か国で演奏を重ねてきました。

パノス・カランさん(40)

震災後の2014年、音楽で福島を元気にしたいと、この楽団を立ち上げました。いまでは、県内出身の学生など49人が所属し、県内外をはじめ、ロンドンやバンコクなど海外でも、「福島のいま」を音楽で伝え続けています。

いまでこそ大きな楽団ですが、道のりは前途多難でした。