震災から10年の福島訪れ「広島でのほほんとはしていられない」
山本進さん「こちらと同じような状況だと思います。広島の原爆でも長崎でもそうだと思いますけれど、大変な思いをされた人はたくさんいるんだと思います」
震災直後、宮城県にボランティアで入った山本さん。その後、東北へ来ることはしばらくありませんでしたが、福島の子どもたちを広島に招待する活動などを続けてきました。

そしておととし、震災から10年の節目の年に福島県を訪れました。
山本進さん「こんなに大変なところがまだまだあるのなら、10年してもあるんだったら、わしは広島でのほほんとはしていられない」
人の姿がほとんど見られない被災地を目の当たりにし、富岡町への移住を決意。その山本さんを支えるため、共に移り住んだのが妻の公恵さんです。最初は不安もあり、移住を反対していました。
公恵さん「来てみたらまだバリケードがあってフェンスがあって立ち入り禁止。なんじゃこれはと、同じ日本なのにこんなところがそのままあるんだと」
その様子を目の当たりにし、「自分にできることはないか」と公恵さんも移住を決めました。
2人は富岡町に「人が集まる」場所を作ることにしたのです。
山本進さん「建物が建ち道路がよくなり、その次に人が帰ってくるようになっていかないと、ということは楽しいことがないとできないので」