福島県内で長く愛されている老舗の今を伝える『老舗物語』佐々木さんです。今回は、“お城のだんご屋さん”で親しまれる、鶴ヶ城のすぐ近くにあるお店です。創業からおよそ60年、観光客が様変わりする中、2代目女将が奮闘しています。

雪が降り積もり、寒さが厳しい会津の冬。そんな中、昔から変わらない炭火で焼く、特製みそをつけたお団子の香ばしい匂いが、お店の外を歩く観光客の足を止めます。

--観光客「ハーイ!おいしい!!。おいしい!台湾」

台湾から多くの観光客が訪れるのは、会津若松市のシンボル・鶴ヶ城。その鶴ヶ城からすぐのところにあるのが、観光を楽しんだ後にほっこりとした会津グルメなどがいただける「本丸茶屋」です。

二代目女将・大島恭子さんが切り盛りしています。

--大島恭子さん(本丸茶屋 二代目)「細々と団子やかき氷を売っていたとなると、お城と年は一緒。」

戊辰戦争後、取り壊された鶴ヶ城ですが、昭和40年に現在の姿に再建されました。

--大島恭子さん「お城が再建されるということで、ここは前は田んぼだったんですけど、観光業に進んだ方がいいんじゃないかという親の世代の判断で観光業に参入した感じです。」

恭子さんのお母さんが初代として本丸茶屋を創業し、当時からお店の名物として「焼だんご」を販売。観光客に飛ぶように売れていたそうです。

--大島恭子さん「みその中に粒々が入っているんですけど、エゴマじゅうねんの実を使ったじゅうねんみそで作ってます。」

今ではご主人が主に担当しているという焼だんご。手作りのじゅうねんみそをたっぷりとぬり、炭火で香ばしく焼くスタイルは、創業当時から変わらない味を守り続けています。

--大島恭子さん「本丸茶屋ではなくて、“お城のだんご屋”と呼ばれている。」

地元の方にはそう呼ばれて親しまれているそうです。そんなお店を恭子さんが受け継いだのは34歳の時でした。

--大島恭子さん「東京で働いていたんですけど、母親が心臓の病気で倒れたと連絡がきて。」

大学卒業後、東京でバリバリと働いていた恭子さん。会津に戻ることに悩んだそうです。

--大島恭子さん「国会議員の秘書をやってました。都落ちみたいな感じですよね、大好きな仕事だったので。もうやるしかないですよね、私しかいないから。」

名物・焼だんごなど軽食だけでなく、いまでは会津グルメを味わえる茶屋として奮闘しています。

--大島恭子さん「やっぱり中華圏の方たちはソースカツ丼。欧米の方たちはさくら、馬肉ですよね、さくら丼とか。日本の方だと山塩ラーメンとか。喜んでますね。昔と比べてヨーロッパや欧米の方も含めて箸の使い方が上手。日本食が広まっているんだなというのは感じますね。」

そして、会津を訪れる外国人観光客の半分を占める台湾からの観光客に人気なお土産があるそうで・・・。

--大島恭子さん「いま一番人気だと、ちょっとスカスカになってしまっているんですけど、赤べこが人気です。赤い色がすごく縁起がいい色、幸福を呼ぶ。首が下がるのが“ハッピーカムカム”みたいな、幸せを呼び込むみたいな感じで人気ですね。海外に飛び出したというのは本当にうれしいです。」

日本人、そして増え続ける外国人観光客により楽しんでもらえるようにこれから取り組もうとしているのが・・・。

--大島恭子さん「生まれた時からお城が再建されているから、あるのが当たり前だったんです。石垣ものぼって遊ぶのが当たり前だったし。だけど実戦を戦って、あれだけ銃弾・砲弾を撃ち込まれて現存しているお城の石垣とか、うちの前の三岐濠も日本でもこのお濠の作り方は珍しいんですよ。どこでもこんなの…くらいな感じでいたんですよね。そういう他の県とかほかのお城にないものをフィーチャーしていく。もうちょっと歴史のこと深掘りしてなんでも答えられるようにもう1回勉強し直そうかなと思ってます。」

『ステップ』 
福島県内にて月~金曜日 夕方6時15分~放送中
(2026年2月6日放送回より)