不正の背景に“常軌を逸した上意下達の風土”
第三者委は期間中、50人からヒアリングしたが、パワーハラスメントといえる組織風土から真相究明に寄与する職員の証言の収集にも困難を極め「一連の不祥事の全容解明にはほど遠い」と説明。
その上で、一連の不祥事の背景に以下の点を指摘した。
・コンプライアンス意識の根本的な欠如
・特定人物による人事権の掌握
・常軌を逸した上意下達の組織風土
・組合内の風通しの悪さ
・内部統制システムの機能不全
第三者委は「不正が長期がわたって行われていた旧経営陣の責任は大きい」、そのうえで「不正に関与した役員の一掃と新体制の構築が必要だ」とした。

地域の経済を支え、震災の復興を後押ししてきた地方の金融機関でおきた前代未聞の不正。第三者委の会見の後に開かれたいわき信用組合の会見でこうした、不祥事が起きた背景がさらに明らかになる。(後編につづく)