エアレースパイロットの室屋義秀さんが応援してきたプロジェクトが、ついに節目を迎えました。福島県立テクノアカデミーの学生がおよそ2年間かけて組み立てた飛行機が完成し、お披露目されました。

真っ白い翼を持つ飛行機。県立テクノアカデミーでものづくりの技術を学ぶ学生たちが、授業の中で飛行機製作に取り組み、完成させた軽量飛行機です。

プロジェクトが始まったのは2年前。学生たちのサポーターは、エアレースパイロットの室屋義秀さんです。ものづくりの人材を育てる目的で始まったこのプロジェクト。学生たちは、飛行機の構造を学びながら1千数百点にものぼる部品を正確に組み立てていきました。

プロジェクト2年目は、主翼やコックピットを製作。わずか0.5ミリほどのジュラルミンの薄い板を、慎重にとめる作業が何か月も続きました。

そして、プロジェクト3年目の今年。先輩からバトンを引き継いだ学生たちは、最後の仕上げに取り組みました。プロペラを取りつけ、操縦席をはめ込みます。主翼もぴったり収まりました。

こうして完成した飛行機は、11月30日に郡山市で開かれた「ロボット・航空宇宙フェスタ」で一般公開されました。

見に来た人「プロペラがかっこいい。すごく大きくてびっくりしました。すごいきれいに塗装されていたので、いい機体だなと思いました」

学生たちは、完成を室屋さんに報告し、飛行機を日本全国の人に見てもらいたいと夢を語りました。

学生「2年前の先輩から受け継いで来たものをきれいに完成できて、大勢の人に披露できてとてもうれしいです。自分たちで作った飛行機なので、どのように飛ぶのか楽しみです」

学生たちがバトンをつないで完成させた飛行機。

室屋さん「いいね、十分飛ばせるレベル。ここまで来たのは立派」

学生が組み立てた飛行機は、今後ふくしまスカイパークで試験飛行を行い、来年3月に空を飛ぶ予定だということです。

学生「福島の空に飛ばすぞ!オー!」

学生が作った飛行機が空を飛ぶのは日本で初めてということです。