宮城県が進める仙台医療圏の4病院再編構想は、仙台市青葉区の東北労災病院と名取市の県立精神医療センターを併設して富谷市に。太白区の仙台赤十字病院と名取市の県立がんセンターを統合し名取市に移転するものです。2つの県立病院と仙台市内の2つの民間病院が再編・統合される目的は一体、何なのでしょうか。県立精神医療センターの事情を取材しました。
県立精神医療センター移転案に当事者は
県は4病院の再編構想を進めるため、今年度中の病院側との基本合意を目指し、12月6日に名取市の県立精神医療センターの一部機能を分院化して市内に設置する方針を示しました。精神医療センターの富谷市移転に反対する声に対応し出されたものでしたが、県から具体的な内容は示されておらず、患者らからも不安の声が上がっています。
仙台市に住む川村有紀さん(39)です。10代の時に統合失調症を発症し、県立精神医療センターに入院していた経験がある川村さん。現在も治療を続けるかたわら精神疾患がある患者のケアを行う活動をしています。

川村有紀さん:
「この状況をみて不安に思っている当事者とか負担に感じている当事者もいる。このサテライト案というものが、現在通院してたり入院してたりする患者さんのこれまでの環境を改善するものではないというふうに考えている」