7日から開幕する高校野球宮城大会。甲子園出場への夢を追うのは球児だけではありません。古川学園の女子マネージャーが抱く、ある「夢」に迫ります。
グラウンドにユニフォーム姿で颯爽と現れたのは、古川学園高校野球部マネージャーの岩崎由芽さんです。なぜ彼女がユニフォームを着ているかというと…、

試合前のシートノックを行うため。岩崎さんはマネージャーながら今年の4月から部内でシートノックを担当しています。今年の春のセンバツからルールが改正され、甲子園の舞台でも女子部員がシートノックを打つことができるようになりました。
岩崎由芽さん:
「甲子園で打っていた女子ノッカーを見て(監督から)『見た?』と言われて『見ました』『打ってみたい?』と言われて『打ってみたいです』と言ったら打たせてくれました」
自身も中学生まで野球やソフトボールのプレイヤーだった岩崎さん。そんな彼女を見込んで山崎雄大監督が声をかけました。

古川学園高校野球部 山崎雄大監督:
「由芽には由芽の人生があるんだから、自分が輝ける場所を探そうという話をした。ノックが打てるということで協力してもらったら由芽自身も居場所を見つけた。切磋琢磨じゃないですけど、由芽がノックうまくなるんだったら俺らもやらないといけないんだという相乗効果が生まれている。ノックの雰囲気や発声の雰囲気はすごく変わっている」
岩崎由芽さん:
「取りやすいボールだけだと練習にならないので、ライン際をたくさん打つ練習をしています」

そんな岩崎さんには尊敬するお兄さんがいます。去年の甲子園決勝で満塁ホームランを打ち、仙台育英の優勝に貢献した岩崎生弥さんです。
岩崎由芽さん:
「最後だから来てほしいと言われて満塁ホームランを打って、私も甲子園のグラウンドに立ってノックを打ちたいなと思いました」

兄が見せてくれた夢を追って最後の夏が始まります。

この日行われたのは、ベンチ入りメンバーに選ばれなかった3年生の引退試合。夏の大会に出られない彼らの思いも背負って戦います。
岩崎由芽さん:
「3年生は高校野球最後なので今までやってきて苦しいことたくさん乗り越えてここまで来られた。最後は笑って終わりたいです」
古川学園は、8日に白石工業との初戦を迎えます。