流域一帯で水害のリスクに備えたまちづくりを進めようと、台風などの被害が相次いだ宮城県の吉田川と高城川流域が7月、東北地方で初めて「特定都市河川」に指定されることになりました。

これは、30日の県議会建設企業委員会で県が報告したものです。宮城県大崎市や大郷町などを流れる吉田川、高城川流域では、2019年の台風19号や去年7月の大雨などで甚大な浸水被害が出ています。

こうした水害の被害を減らそうと、国や県は7月、この流域の36の河川を東北で初めて「特定都市河川」に、10市町村にまたがるこれらの河川の流域を「特定都市河川流域」に指定します。

県土木部 千葉衛部長:
「河川管理者が実施する河川整備に加え、集水域や氾濫域のあらゆる関係者が協働して、水災害対策を行う流域治水の取り組みを推進することとし、その実効性を高めるため、特定都市河川の指定に向けて手続きを進めてきた」

指定されると、集落を取り囲む堤防、輪中堤やあふれた川の水を一時的にためる、遊水地などの水害対策で、国の予算を活用できたり税制優遇が受けられたりします。

指定後は、国と県、自治体などでつくる協議会を設置し、水害対策が進められます。