子どものケア続けるなか自分も癒される
菅原さんのグリーフケアを訪れる子どもは震災の遺児から家族の病気や事故、両親の離婚などで新たに傷を負った子どもへと入れ替わっています。
「ある回の時に男の子と話していたら『僕の家、お母さんが離婚しちゃって』みたいな話を始めたことがあるので、改まった場だと話しにくいことも、遊んでいる最中の何気ないところでポロっと出してくれることもあるので、そういう時はやっていてよかったなと思う」
震災直後から子どもの悲しみに向き合い続けてきた菅原さん。そのことで自分自身も癒されてきたと話します。
「子どもたちだったりその保護者の方のお世話をしているつもりなんですけど、12年振り返ると一番このグリーフのプログラムで癒されたのは俺だなって思うときもあるんですよね。毎回子どもたちに俺たちのほうがエネルギーをもらっている気がします」

子どもたちの傷とともに自身の傷にも向き合ってきた12年間。菅原さんは、今後も運営スタッフの若返りやスキルアップを図りながら、様々な悲しみに向き合う息の長い活動にしていきたいと話しています。







