宮城県が、仙台市宮城野区のJR仙台貨物ターミナル駅の敷地に計画する広域防災拠点について、整備が大幅に遅れることが分かりました。村井知事は、24日の県議会で、これまで2026年度としていた整備完了時期を「2032年度になる見込み」と述べ修正しました。

村井知事:
「移転完了時期が令和11年(2029年)度とさらに3年延伸となり、あわせて広域防災拠点の整備完了時期が令和14年(2032年)度となる見込みとなった。このような事態になったことについては大変申し訳なく思う」

広域防災拠点の整備の遅れについて村井知事は、JR貨物が行った現地調査の結果などから、JR仙台貨物ターミナル駅の移転予定地で、踏切を廃止しアンダーパスとする工事について、軟弱地盤対策を追加する必要が生じたことなどを挙げました。

広域防災拠点は、大規模災害発生時に支援部隊の集結場所や支援物資の集積、災害医療活動の拠点となるものです。

県は当初、2020年度の利用開始を目指しましたが、工事の長期化などから整備完了時期を2026年度に遅らせていて、さらに6年ずれ込む見通しとなりました。

また、現時点でおよそ324億円としている事業費についても村井知事は、「工事の追加費用などを精査し再算定を行っているが、増額せざるを得ない」との認識を示しました。