■それは「自然薯」だった
土の中から自然薯を掘り起こしていたところ、不思議な形のものを発見したのです。

若山智彦さん:
「1人でウケていました。サックスだって」
サックスのような自然薯。

中央付近が大きく曲がり、口を当てるネックのような部分もあります。実は若山さん。この収穫の前日、サックスのコンサートを鑑賞し、「自分も演奏してみたい」と憧れを抱いた矢先の出来事でした。

若山智彦さん:
「格好いいなサックスを吹いている人を見て、楽器を奏でられる人はいいなと思った」
この3週間後、若山さんは一念発起し、サックス奏者、安田智彦さんの無料体験教室を受講しました。すぐにその魅力に惹かれ、レッスンを続けるようになりました。
若山智彦さん:
「あれ最初から音が出るなということで、これはやるしかないとその時に申し込みをして、(今年)1月から練習を始めました」

こうして迎えた本番。若山さんは顔を紅潮させながら、慎重にサックスを奏で始めました。自然薯のように粘り強く練習を重ねてきた曲です。

時折、テンポが合わないようなシーンもありましたが、安田さんの絶妙なサポートもあり、最後まで、見事な腕前を披露しました。

若山さんの師匠 安田智彦さん:
「若山さんは自分でまだ気付いていないと思いますけど、かなり良い音を出してますよ」

若山智彦さん:
「自分ではもっと出来るかなと思いましたけど、やっぱり緊張して(譜面から)少し目を離すとどこをやっているのかという感じになった。自己採点は65点。皆さんもぜひ何かやろうかなと思っている人は、一歩踏み出せば人生が変わりますので、やった方がいいと思います」

1年前は、自然薯の吹きまねで演奏気分を味わっていた若山さん。いまは「本物のサックス」という趣味を掘り当て、これからも演奏を続ける決意です。


1年前に若山さんが見つけたサックスのような自然薯ですが、時間が経つにつれて小さくなってきたため、専門業者に依頼して食品サンプルを作ったということです。







