今年は円安の影響で様々な商品が値上がりしました。宮城県内でも消費者から物価高騰に悲鳴が上がった一方、円安を追い風に業績を伸ばした企業もあります。
■買い物客の現実は?「財布に1万円札がないと不安」
仙台市若林区のスーパー、生鮮館むらぬしです。15日も多くの買い物客が訪れていました。

買い物客:
「日々買い物してますけど、来るたびに少しずつ値上がりを感じてます。月末とか給料日前になると、いつもより残金が少ないかもっていう思いはありますね」
「財布に1万円札がないと不安で買い物にいけない感じがするので、それで会計すると5000円前後にはなってしまいます」

多くの商品が値上がりした今年。パンや乳製品は10円~20円、外国産の果物は30円~50円。このほか、清涼飲料水や日用品なども軒並み値段が上がりました。
背景にあるのが円安です。円相場は今年1月に1ドル▼114円だったのが15日は1ドル▼137円と1年でおよそ▼23円の円安になりました。

専門家は、国際情勢によって円が大きな影響を受けたと指摘します。
七十七リサーチ&コンサルティング 田口庸友上席研究員:
「2月のロシアのウクライナ侵攻と3月から始まったアメリカの金融引き締めにより円安が加速した1年だった。食料品、そしてエネルギー価格、ガソリンや灯油、電気代、こういったものが値上がりしたということで、消費者からしてみれば節約の難しい品目の値上がりといったのが続いて、家計にとってはかなり厳しい状況だったということが言える」

総務省によりますと、モノやサービスの値動きをみる仙台市の消費者物価指数がもっとも上がったのは10月。全ての品目で▼4.3%、1981年以来、41年ぶりの上昇率となりました。

スーパー、生鮮館むらぬしの村主芳治店長は、円安の影響は大きいと話しますが、客への負担を最小限に抑えようと企業努力を続けています。







