2025年は宮城県内でクマの餌となるブナの実が「大凶作」だったことがわかりました。県は、山にブナの実がないため、餌を求めてクマが人里に出没している可能性があると指摘しています。

東北森林管理局は毎年福島を除く東北5県でブナの実を調べていて、宮城県内では9月から10月にかけて大崎市や大和町、川崎町など6カ所の国有林を調査しました。

その結果、ブナの実の多さを0から5までで示す「豊凶指数」は宮城県が「0.2」でほとんど実がつかない「大凶作」でした。

また、福島を除く東北の他の4県もすべて「大凶作」でした。

宮城県内では同じくブナの実が大凶作だった2023年もクマの出没が増えました。県自然保護課は「ブナの実は冬眠に入る前のクマの餌となるが、今年は不作のため餌を求めて人里に下りてきたクマの目撃が増えている可能性がある」として注意を呼びかけています。

2024年度は、開花状況が豊凶指数3.7、結実状況が豊凶指数4.2といずれも「豊作」でした。