「娘を抱きしめられるか」

被告人質問は昼の休廷をはさみ再開。今度は弁護人が質問に立ち、奪った1400万円の使途について質しました。

■弁護士:「裁判官から飲食代が多すぎると指摘があったが、昼休み(休廷)を挟んでなにか思い出したことはあるか」
■佐藤被告:「飲食代の中に、長女の車の免許を取るため30万円を渡した」
■弁護士:「あとは?」
■佐藤被告:「バイクが欲しいと言っていたので、さらに20万円渡した」

初公判時の廷内

■弁護士:「娘には化粧品を?」
■佐藤被告:「四女にトータルで5万円ほど」

続いて佐藤被告に問いかけたのは、裁判員です。

■裁判員:「きのうきょう、自分と奥さんが答えたことを振り返って、刑期を終えたのちに娘を抱きしめられるか」
■佐藤被告:「抱きしめられるよう努力したい」
■裁判員:「そのために相応しい発言はしたか」
■佐藤被告:「話せることは正直に話した」

その後、裁判官が語りかけます。

■裁判官:「半年で300~400万円を使っていたが、残りの1000万円も2、3年でなくなるが大丈夫と思っていたのか」
■佐藤被告:「思った」
■裁判官:「何でそんなペースで」
■佐藤被告:「使ううちに気が大きくなり使っていった」

■裁判官:「犯行前、大金が自分のものだったら何に使おうとしていた?」
■佐藤被告:「いの一番に生活にゆとりを持ちたかった。秋田で生活していた時は借金をして、生活が苦しくそれで仙台に来た。3.11で一時仕事が忙しくなったが、だんだん減っていって、また生活が厳しくなり、カードを使うようになった。生活にゆとりを、お金が欲しい気持ちが強くなった」