静岡市清水区で長年の課題となっている清水庁舎と新たなサッカースタジアムについての動きです。ここにきて清水庁舎とスタジアムを一体的に整備する案が浮上し、難波市長が否定する事態となるなど、またも揺れています。
<静岡市 難波喬司市長>
「180度違うので大変驚いている」
4月22日、記者やカメラに囲まれた静岡市の難波市長が強く否定したのは、清水庁舎を新サッカースタジアムと一体的に整備するという方針です。突然、出てきたこの案には地元の人も困惑しています。
<清水駅前銀座商店街の人>
「何をしようと思っているのっていう(感じ)」
「どうしてそうなったのか疑問。せっかくなら庁舎と病院の方がいい」
老朽化が進む静岡市役所清水庁舎。この建物をめぐってはもともとJR清水駅東口に移転する計画でしたが、有識者による審議などを経て今の庁舎を改修する方向でまとまりました。今回、報じられた構想は、この建物をサッカースタジアム予定地近くに新築しようという案でした。4月、就任したばかりの難波市長も、まずは現地改修の案で進めると強調しています。
<静岡市 難波喬司市長>
「現地改修で耐震診断をしっかりやっていくという内容」
一方の新たなサッカースタジアムは、現在、清水エスパルスがホームとして使用しているIAIスタジアムに代わる施設です。こちらも検討委員会など重ね、やっと候補地が決まった経緯があります。
<坪内明美記者>
「JR清水駅からつながる通路です。この先が、サッカースタジアムの候補地となっている場所です。駅から近くアクセスもいいことから有力な候補地となっています」
スタジアムだけではない複合的な施設にすることで、地域の活性化が狙いです。このスタジアムと庁舎を一体整備とする案について、スタジアムに関する検討委員会の会長は「アイデア自体は歓迎」としながらも、議論にさらに時間を要する懸念があると話します。
<静岡市サッカースタジアムを活かしたまちづくり検討委員会 会長 木宮敬信教授>
「土地選びについても、もし条件が変わるのであれば再考しなければならないのではないかと感じた」
多くの人が翻弄されている清水庁舎をめぐる新たな構想。難波市長はこれらの課題について、25日の定例会見で自ら説明するとしています。
JR清水駅周辺の開発についてはいろんな構想は浮かんでは消えを繰り返していますが、難波市長は選挙の際、「スタジアム単体では成り立たないので、複合スタジアムパークシティにするべき」と主張していました。
一方、検討委員会の木宮会長は「そもそも検討委員会はサッカースタジアムを生かしたまちづくり」を目指してきたので、行政機能が入ってくることはむしろ歓迎とも話しています。ただ、いろいろなことが決まっているこの時点では「1年遅い」とも話しています。







