5月2日は八十八夜。この日に摘んだ新茶を飲むと、1年を無病息災でいられると伝えられています。
お茶の産出額日本一を誇る静岡県を代表する産地・牧之原台地では、同日、地元の中学生たちが学校の農園で新茶の摘み取り作業を行いました。
牧之原市菊川市学校組合立牧之原中学校(静岡県牧之原市)では、敷地内にある625平方メートルの学校農園でお茶を栽培。
生徒による茶摘みは、若い世代に地元の主要産業であるお茶栽培への理解を深めてもらおうと、学校ができた1947年から続けてきた伝統行事です(2019年はコロナ禍で中止に)
3年生が、唱歌『茶摘み』の中でも歌われる、茜色のたすきをつけた“茶娘“”茶息子”の姿になって、新茶を摘むのも、いまや恒例。美味しいお茶になるようにと、思いを込めながら、新芽をひとつひとつ、丁寧に摘み取っていきました。
きょうは、近隣の小学校や保育園の児童、園児も参加し、摘み取った茶葉は製茶して、東名高速牧之原サービスエリアなどで販売する予定です。
2020年、新茶の産出額が2年ぶりに一位を返り咲いた静岡県。関係者によりますと、今年の静岡県内の一番茶は、気候や降水量が安定し、目立った霜の被害もなかったことから、生育も順調に進んでいるということです。
4月18日に行われた静岡茶市場の初取引では、最高値が過去最高を更新する1キログラム196万8000円を付けた中、迎えた今年の八十八夜。5月2日前後がまさに商戦のピークとなりそうです。