(村観光協会 平瀬定雄会長)「歌舞伎を見るときはろくべんを食べるというのが大鹿村の文化私たちが食に携わる者として残していかないといけない文化」

そこで、村の観光協会が伝統を繋げようと、村内の飲食店向けに「ろくべん」の勉強会を開きました。

(講師)「豪華である必要はない。歌舞伎と一緒に歩んできたお弁当ということで大鹿村の風土を楽しませるのがろくべんだから」

講習会では昔ながらの「ろくべん」を出来るだけ再現。

高野豆腐や塩イカ、ちくわなど、必ず入っていた「定番」のおかずを盛り込みます。

(参加者)「これが出てきたら感動ですよね歌舞伎を見ながら。本当に手間をかけて昔の人はご馳走を作ったんだなと思った」

漆塗りの同じ大きさの弁当箱を段重ねにするのも「ろくべん」の特長。

参加者たちはさっそく出来上がった弁当を広げ、試食していました。

(参加者)「色とりどりで変に手をかけてなくておいしいなと思う。その土地ごとにあった食べ物とかがあるのでそれを伝えていきたい」

(平瀬会長)「(今は)手作りでここまでまごころ込めてというのが少ない気がする。そういう意味ではとてもぜいたく品だと思う。大鹿歌舞伎にはろくべんがあるというのを踏まえて価値のあるものだと認識されるように頑張っていきたい」

観光協会では「ろくべん」の文化を広め、来年春の大鹿歌舞伎の定期公演で提供したいとしています。