東京・池袋のラーメン店「大勝軒(たいしょうけん)」は、つけ麺を世に広げた店として知られています。
その創業者、山岸一雄(やまぎし・かずお)さんのふるさと=長野県山ノ内町に、かつて店で出されていたという「復刻版のカレーライス」がお目見えすることになりました。
「はい、お待ちどう様でーす」
こちらが15日から販売する大勝軒の「復刻版カレーライス」。
見た目はシンプルですが、そこには、ある秘密があります…。
■山ノ内大勝軒・田内川真介さん
「つゆですね。日本そば用です、はい」
カレーに足しているのは、かつお、さば、昆布などが入った「そばつゆ」です。
■田内川真介さん
「もともと大勝軒のカレーって大勝軒のスープで煮込んでいるんですよ。1回それを冷凍させるんですよ。冷凍させることによってうま味が濃縮する部分が強くあるんですけど、冷凍すると香りが飛んでしまうので、それでいま魚介のスープを足してあげる」
山ノ内町出身の山岸一雄さんが立ち上げに加わった「大勝軒」。
つけ麺発祥の店として有名ですが、実はそれ以前の看板メニューの一つとして存在していたのが、ラーメンスープを入れて煮込むカレーライスでした。
師匠の故郷に3年前に店を出した田内川真介(たうちがわしんすけ)さんは、かつて出されていたメニューの復刻版づくりにも取り組んできました。
今回、カレーを提供するのは、観光客も多く訪れる道の駅北信州やまのうち。
12日は「町中華」に関する著作も多いライターの北尾トロさんが、たまたま田内川さんの取材に訪れていて、山ノ内町の平澤岳(ひらさわがく)町長とともに試食しました。
■平澤岳町長
「濃厚でしっかりと味があっておいしいですよ」
■北尾トロさん
「スープっぽくなくてルーっていう感じの日本流のカレーみたいな、なんだけどスプーンが止まらない」
■田内川真介さん
「山岸が小学生の時にここで山ノ内でつくった初めての料理ということで本にも出ているものですけれども、その思い入れのあるカレーを出せるということはすごく縁があるなと感じています」
「復刻版カレーライス」は、道の駅北信州やまのうちで、15日から提供を始めます。