中部電力は4月から電気の基本料金などを値上げします。
電気代の高騰が続く中で、企業も頭を悩ませています。

色鮮やかな電飾を使った機械や、クレーン式のゲーム機などが所狭しと並ぶ上田市のゲームセンター「アピナ」。

(アピナ上田店 竹内まり子店長)「朝から閉店までずっと電気つけていますのでできる限りの節電はしていますが、なかなか厳しい状態です」

ゲームセンターを運営する長野市の共和コーポレーションでは、2022年4月の時点で、電気料金の高騰を見越して予算を計上しました。
しかし、現時点で、およそ4割ほど超過しています。
こうした中、中部電力は4月から電気の基本料金などを値上げすることにしていて、さらなる痛手となります。

一般家庭の平均モデルでは109円上がって7478円に。
ゲームセンターなどが契約する「特別高圧」「高圧」の標準メニューでは、およそ8%から9%値上がりします。

去年から続く料金高騰の影響を受け、アピナでは主力のクレーンゲームで行っていたサービスをやめざるをえませんでした。
(竹内店長)「今までは100円1回と500円6回という形で1回分のボーナスがついていましたが、今は100円の1回のみ」
アピナ上田店では、ゲームは1プレイ100円が基本です。
競合する大手企業にあわせた値段設定で、値上げに踏み切ることは難しいといいます。
さらに、上がっているのは電気代だけではありません。

「景品のほうも仕入れ値が上がってきているので、今までですと景品の仕入れは800円という上限だったが今は1000円」
電気代をはじめとした物価の高騰対策として行っているのが節電です。

(店長)「朝イチなどでそこまで暑い寒いがなければ、このあたり(エアコン)はつけずに営業中のゲーム機の温度が上がってきた時点でつけている」
さらに2時間に一度、スタッフがフロアに設置された温度計を見て回り、細かくエアコンの温度を調整。
また、オープン前に電源を一気につけると電気代が高くなってしまうため、時間をおいてスイッチを入れたりするなど、わずかずつでも削れる経費を減らす努力を重ねています。