安曇野市が、20年前に地中に埋めたタイムカプセルから取り出して発送したものの、宛先不明で「迷子」になっている手紙の内、市が呼び掛けを始めてからこの1か月で13通については持ち主が見つかり手元に届いたことが分かりました。

手紙は、2005年10月1日のいわゆる平成の大合併の際の町村合併を前に、旧豊科町が、「豊科町さよなら記念事業」の一環として、町内の小中学生や、町民に呼びかけて、20年後に発送することを前提に、「20年後への手紙」と題して募集したもので、町では、集まった手紙およそ1200通を、金属製のタイムカプセルに収めて、当時の豊科近代美術館の敷地内の地中に埋めました。

安曇野市では、20年経った2025年8月23日に、タイムカプセルの開封式を開いて、地中から取り出し、当時の郵便料金のはがきには50円、封筒には80円の切手が貼られていた手紙に、現在のはがき85円、封筒110円との差額を負担した上で、10月3日に発送しましたが、この内のおよそ180通が、宛先不明ということで市役所に返送されていました。

タイムカプセルの開封式 出典:安曇野市ホームページ



引っ越しなどによる転居が主な原因と見られていて、市では、こうした経緯を10月20日にホームページ上で公開し、手紙の持ち主を探していますが、1か月が経過した21日現在、13通については持ち主が見つかり、返還されたということです。

これを取り上げたニュースや新聞の記事を見たという人や、当時の友人には届いたものの自分には届いていないことから市役所に問い合わせたことで見つかったケースもあったということです。

市では、引き続き心当たりがある場合は、問い合わせをした上で、市役所に受け取りに来てほしいと呼びかけています。