コメの値上がりで「みそ」作りに使う加工用のコメの価格が、前の年の2倍になっていると言います。信州味噌のブランドを守る生産者を取材しました。


須坂市の糀屋本藤醸造舗。1869年、明治2年の創業以来、みそを作り続けてきました。こだわりは県産のコメと大豆です。

しかし…。


糀屋本藤醸造舗 本藤浩史社長:「これが10月に入荷した(令和6年産の)最後のコメ。11月から新しい契約(令和7年産)のコメになる。それがこれの値段の倍以上。それ本当の話?というくらいに信じられなかった」


加工用米の価格は前の年と比べ、およそ2倍になっているほか、資材費や燃料費の高騰も追い打ちをかけています。


糀屋本藤醸造舗 本藤浩史社長:「私どもみたいな小さいメーカーが長野県はほとんど。人件費もなかなか削れないし、包装資材・燃料も高騰しているので、今後どこを削れば値段を上げないで済むのか悩みます」

さらに主食用の米の価格上昇で農家が加工用の米に回す量が減り、安定したコメの確保が難しくなってきているといいます。

糀屋本藤醸造舗 本藤浩史社長:「小さいメーカーも頑張って経営して長く続くような、そのためにも原料も適正な値段で量も確保していってもらえると、醸造の食文化が廃れないでいい」


17日は、県内86社のみその製造業者などでつくる団体が県に対し、補助金や米の安定した供給などの支援を求める要望書を提出しました。


要望を受けた関副知事は、11月の補正予算案に対策を盛り込むことを検討する考えを示しました。