車の強引な運転や、「違反ではないの?」と思う自転車の通行などを、街中で見かけたことはないでしょうか。

春からの新生活で車の運転や自転車での通勤通学を始める方も多いと思いますが、「ついやってしまった」という行動も、実は罰則の対象になってしまうかもしれません。

松本市の自動車学校。
春からの新生活に向けて運転免許を取ろうとする人たちの姿が多くみられます。

信州松本もとまち自動車学校菅沢國彦管理者:「4月以降は、大学生が全国から集まってきて新たな門出によって街中車・自転車・人が多くなってくるので、いつも以上に注意して運転に集中して交通事故がないようにしてほしいです」

安全運転を誓ってハンドルを握り始める初心者ドライバー。
しかし、慣れてくるとついついルールをおろそかにしがちという人も。

松本市内では、こんな運転が見られます。

記者:「強引に右折していきました」(松本市深志の交差点)
記者:「対向の直進車の前を右折していくトラックです」(松本市城東の交差点)記者:「わずかな車間を縫うように右折していきます」(松本市渚の交差点)

市内各地の交差点でみられた強引な右折。

「松本走り(まつもとばしり)」とも呼ばれる運転です。
城下町で道が狭く右折レーンが設けにくいことなどから松本市内で多いとも指摘されていますが、事故につながりかねない危険な運転です。

県警交通部交通企画課 渡澤竜一交通安全対策室長:「道路交通法では右折する車というのは直進してくる車や左折してくる車を妨げてはいけないという大前提があるので、交通違反となります。右折した車と直進した車は両方動いているので、より衝突の衝撃が大きくなってけがや大けがにつながる可能性があります」

このような右折は、直進車との衝突を招くだけではなく横断歩道を渡る人の命を奪いかねない非常に危険な運転です。
道路交通法違反にあたる可能性があり罰金5万円以下の対象となりえます。

一方の自転車。
危ない運転を目にするという人も多いのではないでしょうか?

女性会社員:「人が通っている歩道でふらついたときに危ないなと思ったことはあります」

男子学生:「止まれ、のところで、細い道から急に止まらずに出てくる自転車が危ないなと思う」

女子学生:「けがはしたくないし、させたくもないから、(ルールは)知っておいた方が良いですね」

記者:「食べ物を片手に持ち、自転車を運転しています」

何かを食べながら自転車を運転している男性。
実は違反の可能性があります。

物を持ちながら自転車に乗っていた場合、道路交通法違反で5万円以下の罰金が科されるケースがあります。

記者:「信号を無視して自転車が直進してきます」

つい、やってしまいそうなこの運転も。
自転車は、道路交通法では、「軽車両」とされています。

車道を走っている際に車用の信号機が赤になった場合には、原則、止まらなくてはなりません。

先ほどの自転車のように道路を渡っているつもりがなくても信号無視となる可能性があり、3か月以下の懲役、または5万円以下の罰金となる場合があります。

県警交通部交通企画課 渡澤竜一交通安全対策室長:「イエローカードで注意しているよほど悪質なものであったりすると、交通切符で検挙をする」

県警によりますと、去年1年間に行った自転車の指導・警告は、3845件。
そのうち、25件を検挙したということです。

間もなく始まる新生活。もう一度、交通ルールを確認する機会にしたいところです。