次の参議院議員選挙が、今年の夏に迫っています。

長野県区に立候補を予定しているのは、
立憲民主党現職の羽田次郎(はたじろう)さん55歳、
そして表明順に参政党新人の竹下博善(たけしたひろよし)さん42歳、
自民党新人の藤田(ふじた)ひかるさん34歳の3人です。

県区の改選議席は1つ。
各陣営はすでに臨戦態勢に入っています。


自民 新人 藤田ひかるさん:
「世界的な視野を持ちながら、とことん現場主義で長野県から日本を前に進める力となれるよう精進してまいりたいと思います」

3月1日、立候補を正式に表明した自民党新人の藤田ひかるさん。

神奈川県出身で、外務省や外資系のコンサルティング会社を経て、自民党県連の公募に応じました。

父親の出身地は長野市中条。

子どものころからしばしば訪れ、人口減少などの地域課題を肌で感じたことが、政治を志した原点だといいます。

自民党からの立候補については。


藤田ひかるさん:
「(政治に必要なのは)提案力、全体の視点に立った時の調整力、実行力であると」
「この力を一番持っている政党はどこかと考えると、責任政党として長年培ってきた力のある自民党」

参院選の県区では4回連続で野党候補に敗れている自民党。

選挙がおよそ5か月後に迫る中、国会議員や県議会議員、職域支部など県連を挙げて勝利を目指すとしています。

宮下一郎県連会長:
「限られた時間の中でどう多くの皆さまに候補者本人の思いをご理解いただいて、ご支持いただけるかということが、県連としての役割、ミッションだと思っていますので、総力戦で藤田さんの思いを伝えて支持を広げていく」

立憲の現職・羽田次郎さんは国会の会期中も週末ごとに地元で活動。

1日は野田佳彦代表とともに長野市などでの集会に参加しました。

野田代表は選挙対策で前の週にも県内入り。

同じ県に続けて入るのは異例で、講演では自民党候補への警戒感も口にしました。

野田代表:
「(藤田さんは)相当な伸びしろがあると思います」
「選挙ばかりは毎回毎回油断できないんですよね。相手が伸びしろがある分、今まで以上に緊張感を持って戦っていかなければ行けないと思いますので、きょうはそのスタートであると」

羽田さんは兄・雄一郎参議院議員の死去に伴う2021年4月の補欠選挙で初当選し、今回は再選を目指す戦いになります。

立憲は夏の参院選の目標を、与党の改選過半数割れとしていて、長野を含む32の1人区の勝敗がカギを握ります。


立憲 現職 羽田次郎さん:
「与党の中で話をして、そして閣議決定して、国の方向性が決まっていく形がいいのか、国会の中で、皆様の前での議論を通じて日本の方向性を決めていく、そうした新しい日本の行き先がいいのか、それを占うのがこの夏の参院選になります」
「通常選挙ですから、(補欠選挙で当選した)4年前からわかっていたことですので、着々とこれまで積み上げてきた活動を続けていく、これに尽きると思っています」

2024年の暮れに立候補を表明した参政党の新人・竹下博善さん。

長野市信州新町の出身で地元で造園業を営んでいます。

参政 新人 竹下博善さん:
「実業を通して痛感してきた地域の様々な課題、これらに直面してきた私だからこそ、この問題を解決しなくてはならない」

2月には長野市に党所属の国会議員を招き、街頭演説会を開きました。

参政党は2023年に、県連組織を立ち上げて活動を本格化させていて、所属の市町村議員が運動を支えています。


竹下博善さん:
「テストの点がいい点が取れないとか、今の職業がどうとか、そんなことは関係ないんですよ」

竹下さんは子どもの頃の家庭環境や学習意欲が湧かず高校を中退した経験も明かしながら、政治はエリートだけのものではないと訴えています。

竹下博善さん:
「最終学歴は中学校卒業ということで、そういう自分が政治に対して訴える、自分の思いを訴える姿を見ていただいて、いままで政治に対して興味関心がなかった層、そういった方々に自分の思いを訴えて投票に行くことが大事なんだと、そういう気持ちになっていただけたら」

構図が固まりつつある県区。

立憲、自民はそれぞれ、他の党との協力体制を整えて夏の決戦に臨みます。