「頭脳パン」で親しまれた長野市の中島製パンが、従業員ら10人に対し、9か月間にわたって賃金を一切払わなかったとして、最低賃金法違反の疑いで19日に、長野労働基準監督署から書類送検されました。

長野地方検察庁に書類を送られたのは、長野市の中島製パン株式会社と70代の男性社長です。

長野労働基準監督署によりますと、中島製パンと男性社長は、2023年1月分から9月分までの9か月間にわたって、従業員ら10人に対して、合わせておよそ1000万円の賃金を一切支払わなかった疑いが持たれています。

中島製パンは、1949年に創立され、「頭脳パン」や学校給食用のパンの製造などで1990年ごろには、東北信地区でトップクラスの製パン業者として知られていました。

しかし、大手得意先との取り引き解消などから売り上げが減少したことから資金繰りがひっ迫し、2023年10月に、破産手続き開始の決定を受けていました。

長野労働基準監督署が従業員から相談を受けたことから調べていました。