2月5日に発覚した長野市の事業者間でガソリンの販売価格を事前に調整していた疑惑。
SBCが取材を進めると、価格調整が組織的に行われていた可能性や、県内の他の地域でも行われていた疑いが新たに浮上しました。
これまでの経緯を振り返ります。


5日、関係者が証言したガソリン価格の事前調整疑惑。

関係者:
「組合の幹事社からか、何月何日から店頭のガソリン・軽油・灯油何円値上がりですよとか、何円値下げですよ、電話連絡が入ります。それに従ってこちらの方で指定された日に値上げなり値下げをする」

県石油商業組合に加盟する一部の事業者の間で、販売価格の値上げや値下げ幅を事前に申し合わせていた疑いが、浮上しました。

電話で指示を出していたのは誰なのか・・・。

関係者:
「(企業名)ですね(担当者)さん、という人から電話が入ります」
「俗にいう談合というか、なんかおかしいなとは思いました」

更に取材を進めると、別の関係者からは・・・。

関係者:
「(会社名)が安すぎて、みんなで止めましょうみたいな」
「当時のガソリンスタンドの部署の担当の人が色々な会社に電話して、表示価格一緒にできないですかね、みたいな電話をしていた」

組合に加盟していない事業者のガソリン価格に対抗するため、複数の事業者間で、価格の調整を持ちかけていた疑いも発覚しました。

この関係者によりますと、別の会社のある人物から、この会社の担当者「A」に「ガソリン価格の値上げ、値下げの連絡」が入ります。

担当者は、同僚「B」にその内容を伝えます。

その後、「B」が自社と、別の会社が運営する市内のガソリンスタンド数店舗に店頭表示価格を指示していたといい、組織的に行われていた可能性も判明しました。

一方、県石油商業組合はー。

県石油商業組合 平林一修専務理事:
「横並列で価格うんぬんあり得ない」

疑惑への関与を否定しました。

1月まで22週にわたって全国最高値が続いた県内のガソリン価格。

阿部知事(1月16日):
「多くの県民の皆様が非常に強い関心と、強い問題意識を持たれている状況であります」

県はガソリン価格が高騰している理由を把握するため、1月に組合側と意見交換を行いました。

平林一修専務理事:
「非常に言葉は悪いが体質的に弱い構造になっております」
「リーズナブルな価格を求めて努力をしていこうと」

1月の臨時県議会では低所得者への支援として、5000円分のガソリン券を配布する補正予算案を可決しました。

その矢先に浮上した今回の価格調整疑惑。

これを受け阿部知事はー。