長野県宮田村(みやだむら)の小田切(おたぎり)康彦村長が、村の職員に対してパワハラが疑われる行為をしていたことを認めました。
また村長は2年前の参議院議員選挙に絡み、比例代表の候補予定者のリーフレットを庁内の会議で配っていたことも認めました。


小田切村長は2日、議会の全員協議会でこの件について報告し、調査に必要なことは全力で協力したいとして陳謝しました。

小田切康彦村長:
「皆様方にお騒がせした件に関しては私もお詫びしたい」

これに先立って、宮田村の新谷(しんや)副村長と村の顧問弁護士が記者会見し、村長のパワハラに関して報道機関から取材を受けたことを明らかにしました。

疑惑となっているのは、複数の職員から「村長に辞めろと言われた」、「書類を投げつけられた」、「民間企業に比べると公務員はだめだ」と言われたり、村長自らが決裁したにもかかわらず「俺は認めていない」などと発言したという内容で、村長はこのうちの一部を認めたということです。


またこのほかにも、2年前の参院選に比例代表での立候補を予定していた自民党の立候補予定者のチラシを、庁内の幹部会議で配布したことが公職選挙法違反になるおそがあるとして11月29日に顧問弁護士が駒ヶ根警察署に報告したことも明らかにしました。

その後の会見で小田切村長自身も一部を認めました。


小田切康彦村長:
「決裁いただいているけれど、その仕事をやりたいと言ってきたが、俺はそんなこと聞いていないと、確認したら印鑑ついてありました」
「本人の問題なんですよ。本人がそう思えばパワハラなんですよ」
本人がそう感じていればパワハラに当たると?
「かもしれません」

村では、今後、全職員を対象にしたハラスメントに関するアンケートを実施し、顧問弁護士が内容を確認した上で、1月中にも報告書を作成し、パワハラの事実が認められれば村長に処分を科すとしています。