住民:
「森永と書いてある塔は学生時代から見てました」
住民:
「目印になってたので、(道案内で)森永をまっすぐとか曲がってとか」
すでに給水塔としての役割を終えていた塔の取り壊しが正式に決まったのは2023年のことでした。

永坂工場長:
「昨今、地震が多くてですね、点検はしてますけど、何かのときに倒壊して近隣の皆さんや設備に影響があっても困るというころで、高い建物についてはなくしていこうと」
給水塔がある、この場所に、人々がなつかしさを感じるもう1つの理由があります。

かつて、塔の隣にあったのが、家族連れで賑わったレストラン。
「森永のレストラン」や「まあるいおうち」などと呼ばれ、愛されました。
元従業員 岡部一浩(おかべ・かずひろ)さん:
「入り口がこちらの方ですね。こちらから階段でらせん状に上がっていきまして」
森永乳業だけにジョッキで飲む牛乳も人気だったそうです。
岡部さん:
「親に連れられてきたり高校時代には友達と一緒に」
「やっぱり一番は鉄板焼きスパゲッティーです。鉄板の上にたまごをひいて、その上にナポリタンをのせたシンプルなものですよね」
松本工場に勤務する小山こず枝(こやま・こずえ)さんにとっても「森永のレストラン」は、忘れられない思い出です。

小山さん:
「週末に家族で森永のレストランに来ることがとても楽しみで記憶に残っています」
「お子様ランチをいつも頼んでいました」
惜しまれながらもレストランは35年前に閉店。
そして、この春、隣に立つ給水塔も姿を消します。