松本地方にお住まいの方はご存じの方も多いのではないでしょうか?
松本市の国道沿いの工場に立つ高さおよそ25メートルの塔です。
長年、街のシンボルとして親しまれてきた塔が、姿を消すことになりました。
松本市街地から南西へ。
数分、車を走らせると立ち並ぶ建物の間にその塔は見えてきます。

鉄で出来ていて高さはおよそ25メートル。
特徴的なのが、てっぺんにある巨大な球体で、直径は6メートルほどあります。
そしてそこには、おなじみのロゴマーク=「M」が記されています。
松本市鎌田(かまだ)。

塔が立つのは国道19号沿いにある森永乳業松本工場です。
永坂章(ながさか・あきら)工場長:
「あれは場内の仕込み水や洗浄水を貯めておく水のタンクになってます。ただ2004年にその機能は停止して、今は本当にシンボルタワーになってます」

給水塔として建てられたのは今から57年前のこと。
球体の部分が水槽となっていて、汲み上げた井戸水を貯めて、工場の各所に洗浄などに使う水を送ってきました。
永坂工場長:
「(高さ)25メートルですと、大体2.5キロの圧力がかかりますので、水道水と同じようにバルブを開ければ、現場で水が使えるようになっている」
長い年月の間に給水塔は街の風景に溶け込み、鎌田地区のシンボルとして親しまれていきました。