本格的な競技歴は僅か2年ほど なぜ飛躍?監督「それはシンプルだ」
世界を相手に戦う太田選手。驚くことに本格的な自転車競技歴はわずか2年ほど。
にもかかわらず、国際大会で快進撃を続けています。去年9月、杭州アジア大会で、太田選手は自転車競技のスプリントと・チームスプリントの2種目で金メダルに輝きました。

さらに、去年12月東京で行われた、競輪の「ヤンググランプリ」では太田選手が最終周で後続を振り切り優勝、国内の若手選手ナンバーワンにも輝きました。
太田選手の強さについて、ナショナルチームの監督は。

(ナショナルチーム ブノワ・ベトゥ監督)
「とってもシンプルだ。太田選手は間違いなく一番才能がある。疑いの余地はない。彼は世界のトップと戦う準備はもう出来ているから期待している」

飛躍の陰に会った挫折
太田選手は幼少期から「レスリング」や「サッカー」など、様々なスポーツに取り組んできました。

進学した岡山県立備前緑陽高校では、ボート部に所属。全国高校総体で優勝するなど選手として将来が期待されていました。そして、五輪を目指すため大学ボートの強豪日本大学に進学します。
しかし、壁にぶつかり、僅か7か月で大学を中退します。

(太田海也選手)
「日本のレベルと自分自身のレベルを比べたときに、日本代表に入れるか入れないかみたいなところにいる自分がいた」
「『五輪を目指すところに行けないんだ』という挫折みたいなもので、完全燃焼して、ボートへの熱が冷めてきて、中退するかたちになりました」

「偶然」自転車競技と出会った「ボートの経験が生きている」
岡山に戻った太田選手はサイクルショップに就職します。そこで、自転車の魅力に引き込まれ、2021年に競輪選手の養成所に入所。翌年にはプロの選手としてデビューします。
そして、高い能力が認められ、ナショナルチーム入りも果たします。活躍の原点には岡山での経験がありました。

(太田海也選手)
「岡山で生まれ育っているので、ボートも岡山でやっていたので。ボート競技をしていたことが今の自分の強味の全てなのかな」
「練習に対しての気持ちだったり、どういうふうに生活したら強くなれるかということそういうことが、自転車に全て生きているのかな」
