「あの少年は、誰にも話を聞いてもらえんかった。辛かったと思う」

山口さんの子どもにも、不登校の時期がありました。

ある時、子どもが山口さんに投げかけましたーー「お母さんは、いろんな人に話を聞いてもらえたから大丈夫やった。あの少年は、誰にも話を聞いてもらえんかった。辛かったと思う」

誰か一人でも、ただ共感して話を聞いてくれる存在がいれば、事態は違っていたかもしれないーー講演を聞く学生たちに語り掛けました。

【第4話】事件から5年後 面会した少年から語られた「言葉」とは
に続く

【第1話】「あいつは裏切った、連帯責任です」そして少年(17)は女性を刺した
【第2話】「あの時、死んどけばよかった」知人は刺されて亡くなった