つくしにはムシがつきにくい 食べるには安心

(東洋産業 大野竜徳さん)
「そんな春の風物詩のつくしですが、虫がつきにくい植物でもあります。ハバチの仲間(オスグロハバチやスギナハバチ)がつくことはありますが、ほかの虫を呼び寄せる植物ではありません」

「なので、青々と綺麗にしっかり育つ雑草の一つです。スギナが茂ることで地面が湿り気を帯び、ダンゴムシやワラジムシ、ヤスデなどの濡れた場所を好む生き物や虫が集まりやすくなる可能性はありますが」

「他にも、地下茎に絡むようにほかの雑草が増えると、余計に除草しづらくなって、ほかの虫がやってくる可能性もあります。とはいえ、雑草とはいっても嫌な虫がつきにくい草の一つなので、一安心される方もいらっしゃるかもしれませんね」

「つくしは春を感じる風物詩なのですが、スギナというなかなか手ごわい雑草の一部です。スギナを食べる虫が少ないため、スギナ自身には虫がつきにくく、虫が苦手な方はホッとする雑草かもしれませんが、生えてきてほしくないところに生え始めると根絶するには一苦労で、根気よく駆除をするしかありません」

「いつの間にか胞子が飛んできたり、土とともに持ち込まれてきたりして生えてくるスギナ。見守っていると、春にはつくしを生やしてくれるかもしれません」

「人と植物の関係は、いつも一筋縄ではいきません。正しく知って、賢く付き合いましょう」