新型コロナウイルスの5類移行から約3か月経ちますが、いまなお、ひっ迫する医療現場は闘っています。その実態を取材しました。

ここは熊本市消防局の指令センター。24時間365日、熊本市全域と益城町、西原村からの救助要請に対応し、消防車や救急車を派遣します。電話が鳴りやむことはありません。
隊員「外傷はないですが?けがなどは?何も反応はないですか?体温はある?分かりました。胸を押し続けてあげてください」

去年の平均の通報件数は1日およそ150件。しかし今年はその数が増加しているといいます。
熊本市消防局 救急課 丸山修 副課長「7月が平均200件を超える件数ということで過去最多になる」

第9波に入ったとみられる新型コロナに加え、季節外れのインフルエンザが重なり発熱による救急要請が増加しているのです。さらに…
丸山 副課長「それに7月の熱中症が増えてきた、こういったことが重なりあって救急の出動件数が増えてきているのが現状です」

ひっ迫しているのは救急隊だけではありません。ここは救急患者を受け入れる救急外来。
熊本市の東(あずま)病院では24時間体制で救急患者を受け入れていますが…

東病院 東謙二 理事長「ほぼベットはもうない状態」
63床あるベットはほぼ満床。一時的に上限を超えて受け入れざるを得ない状況が続いているといいます。
東 理事長「外来の現場では救急隊に『(病院への受け入れ要請が)何回目?』って聞くと『もう5回断れられました』というのを聞くと、うちもいっぱいだけど無理して受けようかと」

こう話すうちにも、次の要請が入ります。
職員「70代男性、陽性ですか?」
新型コロナに感染した患者の受け入れ要請です。医師に確認しますが…
職員「コロナの陽性者が今から1人入院があるので、すみません。申し訳ございません、またお願いします」
別の陽性患者を受け入れる予定で断らざるを得ない状況でした。

東 理事長「法律的には(新型コロナウイルスが)2類から5類相当へ移行したが受け入れる病院側としては、感染対策上どの部屋にも新型コロナウイルスの感染者を入れるという訳にもいかず、ある一定の隔離しないといけない。そうなるとやはり受け入れの制限も出てくる」

東病院では4月、5月には60人台だった救急隊からの受け入れが、7月には90件以上に。8月も7日までの時点で40件に上っています。救急要請の増加とともに受け入れが困難な事例も増加しています。
これは救急隊が受け入れ病院に提出する記録です。東病院が熱中症の疑いで受け入れた患者の中には7回も断られているケースもありました。

東 理事長「午後9時に電話が入って、東病院で実際に引き継いだのが午後10時を過ぎていた」
熊本市ではこのような救急困難事例が先月24日からの1週間に79件発生、去年の同じ時期と比べて12件増えています。

東理事長は来年4月から施行される「医師の働き方改革」も背景にこうした状況はさらに悪化していく可能性もあると指摘します。
東 理事長「(体調が悪くなった際は)近くのかかりつけ医にいくというのをできるだけ早い時間にして、夜に病気になると今後は大変ですよと、夜に診てくれる病院はありませんよということを自覚していただくことも大事だと思っています」









